十勝管内の高校で学校祭シーズンを迎えている。コロナ下で3年目の学校祭は、地域住民への一般公開は制限しつつも、短縮していた日程を戻したり、3年ぶりに仮装パレードを実施するなど各校が工夫をしながら徐々に通常化。生徒たちは仲間とともに汗を流し、青春の1ページを刻んでいる。
帯広緑陽高校(楡木伸司校長、生徒466人)は「緑陽生、真夏の大冒険」をテーマに昨年は2日に短縮した日程を3日(7、8、11日)に戻して開催する。一般公開やフォークダンスなどは中止とした。
8日午前10時からの開会式で、楡木校長は大会テーマ曲の「インフェルノ」のワンフレーズを歌い、「11日のフィナーレまでみんなで走りきるぞ!」と呼び掛けた。舟山烈平生徒会長(3年)は「一人ひとりが個性を発揮して新たな自分を見つける大冒険をして」とあいさつ、生徒たちが拳を振り上げて応じた。
クラスパフォーマンスでは遊園地やガールズコレクション、宇宙探検などをテーマに手の込んだオブジェと衣装、息の合ったダンスを披露。他のクラスの生徒たちが手拍子で盛り上げた。3年生にとって最初で最後の3日間の学校祭で、3年の本山育実さん(18)は「クラスの一体感も強くなって良い感じ」と話した。
仮装姿で電信通り商店街を練り歩く帯柏葉の生徒たち(8日午前11時35分ごろ。金野和彦撮影)
帯広柏葉高校(須藤克志校長、生徒750人)は8日、3年ぶりに市街地の仮装パレードを復活した。マスクを着用して歩くため、熱中症予防として距離を従来の半分ほどとした。
3年の西川航正さん(17)は「学校祭は高校生にとって一生の思い出に残るもの。自分たちの代で復活でき感慨深い」。沿道では保護者や住民がカメラを向け、3年生の次女がいる千葉桂子さんは「最初で最後のパレード。親の方が泣きそうです」と見守っていた。(澤村真理子)