帯広商工会議所(帯商、川田章博会頭)の創立100周年記念式典が25日午後、市民文化ホールで催され、来賓や会員ら約250人が節目を祝った。とかちプラザで開いた祝賀会では、帯商の代表的イベントになった食と音楽の祭典「とかちマルシェ」が再現され、出席者らは十勝産食材をふんだんに使ったメニューに舌鼓を打った。
帯商は1921(大正10)年、帯広実業協会として会員約350人で設立。統制下で組織運営した戦時下を経て、戦後の46年に再結成した。帯広市連続立体交差(鉄道高架)事業や空港建設に向けた運動を早期に開始、創立90周年記念で始めた「とかちマルシェ」は来場者が10万人を超えるイベントに成長した。現会員数は3314人。
式典はコロナ禍で1年先送りして開き、出席者を限定した。川田会頭は「北の果ての小さな農業都市だった帯広が十勝33万人の中心都市に成長する中、経済を支え続けた。困難にも負けず、帯広商工会議所という川を流し続けてくれた先輩方の勇気と気概を胸に次の一歩を踏み出したい」とあいさつ。日本商工会議所の三村明夫会頭、道経産局の池山成俊局長、鈴木直道知事、米沢則寿市長が祝辞を述べた。
ミニとかちマルシェでラクレットチーズに舌鼓を打つ(右から)三村会頭、池山局長、岩田会頭、川田会頭(金野和彦撮影)
感染対策をしながら開いたミニマルシェでは、道商工会議所連合会の岩田圭剛会頭が祝辞した後、管内8店が豊西牛カルビ串など11品を作りたてで振る舞った。三村会頭は「(マルシェは)十勝の特色であるおいしい食を発信し、地域振興の役割を持つ会議所の模範になる事業。今後の活動も期待している」と評価した。(佐藤いづみ)