帯広商工会議所(川田章博会頭)による新型コロナウイルスワクチンの職域接種(モデルナ製、1回目)が30日午前、帯広経済センタービルで始まった。幅広い業種の約5500人が接種予定で、職域単位では十勝管内で最大級。モデルナ製のワクチンをめぐり、全国で異物混入が報告される中、チェック態勢を強化して臨んだ。
帯商によると、当初は7月15日開始で国に7000人分のワクチンを申請したが、供給遅れからキャンセルが相次ぎ、調整を重ねた。単独申請を取り下げた帯広信用金庫(約620人)や帯広日産自動車(約400人)にワクチンを供給して人数を確保した。
初日は約550人が接種登録。午前9時から予約した人たちが次々と会場に入り、帯広第一病院の医療スタッフ11人が対応に当たった。川田会頭も会場に入り、会場スタッフらを激励。「感染しないことが一番の経済対策と言い続けてきた。ようやく始まり、少しでも収束に寄与したい」とした。
接種予定者の約7割が40代以下。会場では全国での異物混入事例などを受け、同病院の渡辺浩明法人統括薬剤部長を中心に、ワクチンが入った瓶や液を入れた注射器を1本ずつ目視でチェックしていた。1回目は9月8日まで。2回目は10月6日に終了予定。(佐藤いづみ)