【広尾】夏の風物詩のコンブ漁が17日早朝、広尾町の国道336号(黄金道路)沿いの海岸で始まった。磯船が繰り出し、海中から黒く輝くコンブを次々と水揚げした。
広尾のコンブはミツイシコンブに分類され、長いものは7メートルほどになる。だしが取れ、煮物などにも適して人気が高い。
拾いコンブ漁は年間を通して行われるが、磯船による漁は毎年7月中旬ごろに始まる。昨年は計11日間、出漁。ここ数年は天候不順などで漁がなかなか始まらないことが多かったが、今年は解禁日(15日)から3日目に漁初日を迎えた。
広尾漁協(亀田元教組合長)はコンブ漁の船として88隻を承認。17日は午前5時ごろから出漁し、先端に金具が付いたかぎざおでコンブをすくい、船上に引き上げていた。水揚げされたコンブはトラックに載せて干し場へ運び、天日で乾燥させた。
漁業者の男性(54)は「まずは漁が始まり、ほっとした。品質の良いはしりのコンブをぜひ食べてほしい」と話していた。漁は10月下旬ごろまで。(松村智裕)