【広尾】フノリ漁が17日、広尾町の国道336号(黄金道路)沿いの海岸で始まった。漁業者が岩場から、濃い赤紫色の「磯の味覚」を摘み取っている。
フノリはみそ汁や酢の物、天ぷらの具などで食べられる海藻。冬場は「寒フノリ」と呼ばれ、軟らかいため、乾燥させず生で出荷する。広尾では道具を使わず手で取るため、品質に定評がある。
前日は波が高くて中止となり、この日午前10時から漁がスタートした。大勢の漁業者が波打ち際で丁寧にフノリを取り、籠などに入れていた。漁業者の臼井克久さん(57)は「昨年よりよく伸びている。この時期のフノリをぜひ食べてほしい」と話していた。漁は5月ごろまで。潮や天候などを考慮しながら月1、2回程度行う。(松村智裕)