道東代表として全道大会に挑む帯広協会の4ペア。(左から)最年少の市山ひおりと橋本孝広コーチ、鈴木悠莉・川平晴信組、藤森美帆・山本友稀組、朝川陽香・渡邊凌太組

最年少市山(音更中2年)ら帯広の若手4ペア強豪に挑む 道ミックスダブルスカーリング選手権あす名寄で開幕

 カーリングの第14回JAL杯北海道ミックスダブルス選手権大会(北海道カーリング協会主催)が28~31日、名寄市の道立公園サンピラー交流館カーリングホールで開催される。道内4ブロックの代表14ペアが参戦する中、道東からは帯広カーリング協会所属の4ペアが出場。中学生の市山ひおり(14)=音更中2年=が長澤秀高(29)=十勝農業試験場=と組んで一般の大会に初めて挑み、残り3ペアも18歳、20歳、25歳とこれからの飛躍が期待される若手ばかり。帯広から全道の頂点、さらに日本選手権大会へと駆け上がろうと意気込んでいる。(大野篤志)

最年少の市山(音更中2年) 長澤とペア 初挑戦で力試し
 ミックスダブルスは、男女のペアでチームを組み、各エンドに5投ずつストーンを投げて得点を競う。

 昨年12月、カールプレックスおびひろで道東予選が行われた。12チームが出場し、藤森美帆(25)=帯畜大大学院2年=・山本友稀(25)=フリー、帯畜大大学院修了、幕別町出身、現札幌市在住=組が優勝。2位は鈴木悠莉(18)=帯大谷高3年=・川平晴信(18)=帯畜大1年=組、3位に朝川陽香(20)=帯畜大2年=・渡邊凌太(20)=土谷特殊農機具製作所=、4位は市山・長澤組となり、全道大会への出場権を得た。

 最年少の市山は、小学6年からカーリングを始め、今季3シーズン目。普段は同世代のメンバーでチーム「Jewerly Ice(ジュエリーアイス)」を組んでプレーしている。今回、帯畜大カーリング部OBの長澤とペアを組んでミックスダブルスに初挑戦。長澤や橋本孝広コーチからルールを教わりながら戦った。最初からハウスの前にガードが置かれるなどダブルス独特のルールに戸惑い、「カムアラウンド(ストーンをガードの裏に回り込ませるショット)が難しく、全道大会のことは考えていなかった」と全道切符獲得に驚く。

 全道大会には4人制の日本選手権男子覇者のコンサドーレ(札幌)や若手女子として台頭してきているロコ・ステラ(北見)のメンバーなど国内トップクラスの選手も出場。市山・長澤組は予選で昨年覇者で帯畜大OBの竹田智子・竹田直将組(名寄)とも対戦する。長澤は「市山さんはスウィープ力があり、ウエート(ストーンのスピード)感覚もいい。チャレンジャーとして彼女の意見をできるだけ尊重しながらたくさんのことを学んでくれれば」とサポートするつもり。市山は「世界や日本で活躍している選手との戦いは厳しいものになるだろうが、どこまでやれるのか自分の力を試してみたい」と楽しみにしている。

強豪に食らいつく 幼なじみの鈴木・川平組
 幼なじみの鈴木・川平組は、同ペアとしては全道初出場。鈴木は一昨年、昨年と別のパートナーと組んで道東予選ではあと一つの順位で全道を逃しており、高校生最後の冬にビッグチャンスを得た。「強いチームにも大差をつけられないよう食らい付き、頑張って勝ちたい」と意欲を見せ、川平も「お互いにミスをカバーし合いながらつかんだ全道。2人共スキップなので苦手なスウィープを頑張り、予選突破を目指したい」と張り切っている。

普段通りプレーを 競技2年目 朝川・渡邊組
 帯南町中で同学年だった朝川・渡邊組は、共にカーリング歴2年目での大舞台。渡邊は「カールプレックスジュニア」の一員として、今月行われた4人制の道選手権に出場しているが、ミックスダブルスは初めて。「スウィープには自信を持っている。石をためて形を作り、最後にテークアウトで点を取る」と意気込む。朝川は「(渡邊は)テークアウトを褒めてくれる。自分のできることをやるだけ」と気負わず普段通りのプレーを目指す。

再び全日本出場を ペア3年目の藤森・山本組
 ペア歴3年目となる藤森・山本組は、昨年は5位だったが、一昨年は全道を制して日本選手権にも出場。予選では「フジヤマ」として世界でも活躍する藤澤五月・山口剛史組とも対戦(3-8で負け)した。再び全日本出場を目指し、青森遠征もするなど力を蓄えてきた。藤森は「ベストを尽くした先に順位や全日本が付いてくる」と一戦一戦に集中する。「帯広のフジヤマ」として山口は「もう一度フジヤマペアと対戦し、あわよくばリベンジしたい」と闘志を見せた。

大野 篤志

十勝毎日新聞社 編集局 運動グループデスク

広告

関連画像

関連動画