女子1500メートルで、幕別町出身の高木菜那、高木美帆選手ら日本代表選手を応援する、飯田晴義幕別町長(前列中央)。同右は、前帯南商高スケート部監督の東出俊一さんら(7日、午後6時50分ごろ、幕別町百年記念ホールで。金野和彦撮影)
【幕別】北京五輪のスピードスケート女子1500メートルが7日午後5時半(日本時間)から行われ、幕別町出身の高木菜那(29)、美帆(27)姉妹を地元で応援するオンラインの観戦会が行われた。一部の関係者は、町百年記念ホールで競技の行方を見守り、五輪新をたたき出したイレイン・ブスト(オランダ)選手に届かず銀メダルに終わった美帆選手や、4位の佐藤綾乃選手、8位の菜那選手の滑りをたたえる拍手を送った。
町内のスポーツ団体などでつくる「北京2022オリンピック出場選手を応援する会」(柿崎俊男会長、実行委員15人)が主催。新型コロナウイルスの感染拡大で会場で人を大勢集めるパブリックビューイングの開催が難しいと判断。希望する参加者がオンライン会議システム「Zoom(ズーム)」上でそれぞれの声援を送り、同ホールに集まった関係者約20人とともに一体感を持って応援できる形とした。
この日は、会場に飯田晴義町長、帯広南商業高校スピードスケート部元監督で高木選手を高校時代に指導していた 東出俊一さん(65)=帯広市、帯広大谷高社会科講師=、柿崎会長ら実行委のメンバーらが集まった。会場に集まった関係者は実行委が用意したスティックバルーンやうちわ、手旗、マスクに高木姉妹のシールを貼り付けて観戦に臨んだ。
ズームで応援に参加した関係者(同6時半ごろ。同ホールで。ともに金野和彦撮影)
ズーム上では競技中のみ会場に音声が流れるようにしており、参加者が「がんばれ」などと声援を送る様子が見られた。結果は日本勢3人は入賞したものの、期待された金メダルには届かず。最終組の美帆選手が2位と分かると会場でも静かに落胆する声とともに、健闘をたたえスティックバルーンをたたく音が響いた。
飯田晴義町長は「皆さん金メダルを期待したと思うがブスト選手が最高の滑りをした。美帆選手の一生懸命な姿が我々に勇気を与えてくれた」、東出さんは「希望、夢を与えてくれた。ありがとうと言いたい。高木姉妹は気持ちの切り換えも得意なので今後の滑りにも期待したい」と述べた。柿崎会長は「オンラインで遠く離れた人とも一体感を作れたので意義のある場になったのでは」と語った。(本田龍之介)