日高山脈国立公園化「自転車」が起爆剤
30期(2022~25年)でまず着実に取り組むことは藤丸閉店に関する対策で、従業員のサポート(再就職)をどうするか。会員企業にアンケートを取ると「採用したい」と多くの返事があり、安心している。単なる一企業の問題ではない。帯広商工会議所は公的機関なのでどのようにバックアップできるかが大事。市と一緒になってサポートできる体制構築に努力したい。「時代だから仕方がない」は簡単に言える。地場資本の百貨店がなくなっていく中で、藤丸は長い間頑張った。工夫次第で中心市街地を活性化させる方法はあると考えている。
日高山脈の国立公園化については、山自体は急峻(きゅうしゅん)で簡単に登れず、原生のまま残したい。十勝と日高がどう連携し、インバウンドを含む人たちに日高山脈を見に来てもらえるかが大切だ。起爆剤は自転車。十勝はトカプチ400でナショナルサイクルルートの指定を受けているが、ここに来るルートがなければならない。狩勝峠越え、日勝峠越え、日高地方回り(経由)とルートがあるが、峠越えはトラック輸送ともバッティングするので自転車道として現実的ではない。日高地方回りで、黄金道路(国道336号)も使用しながら、海岸部を自転車で走ってもらう。キーになるのが(日高管内)新冠町や新ひだか町を通って様似町にまで来るJR旧日高線の利用だ。日高7町の町長会に出て構想を話し、賛成はもらったが、維持費など課題はある。こういう材料があるのが地域の強みで、大事に育てていく。
物流関係もこの30期が勝負になる。北海道商工会議所連合会でも物流の特別委員会が立ち上がっている。北海道新幹線延伸でJR北海道から経営分離される、JR函館線函館¦長万部間について、路線が維持されずに物流が滞ると大変なことになる。長時間労働規制(2024年問題)もあり、物流において十勝の立ち位置は重要になる。そういった問題を見越して農業界で物流の拠点構想を立ち上げており、農業界と歩調を合わせていろいろな所に陳情できるような体制を組みたい。
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