十勝バス(帯広市、野村文吾社長)は25日、ヤマト運輸(東京)の委託を受けた市大空地区の宅配業務を始めた。担当者はヤマト側の指導を受けるなどしながら通販サイトの荷物を届けた。
ヤマト運輸ではネット注文商品のうち、対面の受け渡しにこだわらない「置き配」が可能なものなどを、全国の業者に委託。十勝バスでは昨秋から大空地区で小型乗り合いバスを運行している。コロナ禍で落ち込むバス収入を補完する新事業の展開も模索していたことから、同地区での宅配委託を受けた。ヤマト運輸道東主管支店エリアでは5社目となる。
この日の朝、十勝バスの社員2人はヤマト運輸道東主管支店の帯広南支店(市西10南34)に集まって1日の荷物約30個を受け取り、宅配専用の軽自動車で大空地区へ運んだ。
ヤマト運輸のスタッフから指導を受けながら、注文先を回った。大空地区で注文した荷物を受け取った樋口輝幸さん(60)は「週に1回くらい利用している。高価なものは直接受けたいので対面も使いながら今後も利用したい」と話していた。
十勝バスは「宅配などを通じ、業務やエリアを広げ、さまざまな事業につなげていきたい」としている。(本田龍之介)