第49回衆院選の投開票から一夜明けた1日朝、道11選挙区(十勝)で当選した石川香織さん(37)と比例道ブロックで復活当選した中川郁子さん(62)は十勝大橋を挟んでそれぞれ街頭に立った。通勤のマイカーなどが行き交う中、当選の喜びと支援者への感謝の気持ちを表し、新型コロナウイルスや赤潮など十勝の課題解決についても取り組んでいく姿勢を示した。
朝の通勤者に向けて演説する石川さん(1日午前7時半すぎ、音更町木野大通西3で。塩原真撮影)
2期目「働きぶり見て」 石川さん
石川さんは午前7時半から十勝大橋の音更側たもとで10分間、マイクを握った。「まずは現場に行き、話をすることが大切だと改めて感じた。2期目は1期目よりもステップアップした働きぶりを見てもらえるように頑張る」と声を上げると、多くのドライバーが手を振って応えた。
また、短期決戦を振り返り、「大変厳しい選挙戦だったが、これまでの実績を評価し、これからの活動に期待していただけた」と力を込めた。
前日夜に当選を決めた後、OCTV(帯広シティーケーブル)の番組に生出演し、午前1時ごろに帰宅。同3時まで開票速報で仲間の当落を確認した。同5時前に起床し、選挙期間中は東京にいて会えなかった7歳と5歳の子どもに電話。「『ママ、よかったね』という祝福の言葉がうれしかった」と笑顔を見せた。
相手候補の比例代表での復活当選については「お互い、十勝のためという思いは同じ。切磋琢磨(せっさたくま)しながら成長したい」とした。街頭演説の後は選挙戦のお礼と決意を伝えるため、足早にあいさつ回りへ。「当選した瞬間から次の選挙は始まっている」と気を引き締めた。(大海雪乃)
早朝のつじ立ちを終え、報道陣の取材に応じる中川さん(1日午前8時ごろ、十勝大橋の帯広側で。金野和彦撮影)
最後の議席「恩返しを」 中川さん
中川さんは午前7時45分から約15分間、十勝大橋の帯広側のたもとで当選後最初のつじ立ちに臨んだ。比例復活の一報が出てから、同5時すぎまで事務所で支援者や陣営幹部と喜びを分かち合い、家に戻って大急ぎで身支度を調えた。
十勝大橋は4年間、つじ立ちを継続してきたお気に入りの場所。「皆さんとなるべく近い所でやりたかった」と、手を振りながら当選の報告をした。「北海道で最後の議席を頂いたからには恩返しを」と力強く語り、「コロナ禍で経済を立て直す」と決意を述べた。
中川さんに気付いたドライバーがクラクションで祝福し、窓を開けて「おめでとう」と声を掛けた。
午前4時40分ごろに比例復活の一報。知らせを待つ間、夫の故昭一さんが最後の選挙で同じく復活待ちをしていたことを思い出した。支援者から祝福の電話がひっきりなしに掛かってきて、「皆さんが喜んでくれて本当にうれしい」。
毎週月曜日に更新しているメールマガジン「ゆうこう便」も、当選と落選の2種類を用意していたといい、「うれしいメルマガ報告ができる」と笑顔。つじ立ち終了後は、息つく間もなくあいさつ回りに出掛けた。(川野遼介)
◆第49回衆議院議員総選挙
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