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十勝トテッポ工房が新工場 看板の「チーズケーキ」増産へ 帯広卸市場内に

祭壇に玉串をささげ拝礼する林会長(中央、4日午前11時半ごろ)

 菓子製造販売の十勝トテッポ工房(帯広市西6南17、林浩史会長)が、帯広地方卸売市場(市内西21北1)内に第2工場を新設する。主力のチーズケーキ増産など製造体制強化が狙い。新工場稼働で、チーズケーキは現行の2・5倍超、年間約10万箱(8個入り)の製造が可能になる。今月中旬の完成、本格稼働を目指している。同市場によると、市場内に民間の菓子工場が入るのは全国的にも珍しい。

 十勝トテッポ工房は2010年8月に工房を併設したカフェ兼直売店として開店。十勝産原料を使った生菓子や焼き菓子などを製造販売している。看板商品のチーズケーキはひと口サイズで冷凍保存もできて人気の一品。同社では近年、道外販売など規模拡大を進めているが、現工房が手狭などの課題があった。

 新工場は市場の食品関連総合センターのバックヤードの一部を借り受けて開設。事務所も含め約160平方メートルで、現工房の約2・5倍。包餡(あん)機やスライサー、3Dフリーザーなどを導入。チーズケーキのタルト製造が自動化でき、完成までの時間短縮も可能になる。

 一方で同市場としては、市場法改正で経営の多角化が求められる中、地場企業との連携を進めるとともに、敷地の有効活用で市場の機能強化も図れるとする。

 工場設置に関する事業費は約7100万円。工房内のカフェ拡張とともに国の事業再構築補助金に採択された。現工房では生ケーキなどを製造する。また今回、同市場の買参権(仲買人)も取得。三井邦裕社長は「『成城石井』の一部店舗で取引も始まった。仲買人として鮮度の高い食材を仕入れることができるようにもなった。和菓子開発など新アイテムも強化していきたい」としている。

 4日午前11時半から現地で安全祈願祭が行われ、林会長や三井社長、林光繁取締役、帯広地方卸売市場の高嶋昌宏専務らが参加した。(佐藤いづみ)

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