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すし太郎の星川さんが店を再開 足寄

10日の店舗再開の前にボランティアで感謝のすしを握る星川さん

 【足寄】町内のすし職人星川敏信さん(65)が10日、4年前に閉店した「すし太郎」(南2ノ4)を再開する。病を乗り越えての再起となり、職人としての原点に立ち戻りカウンターに立つ。先月末には町内の福祉施設を訪問、ボランティアですしを握り、変わらぬ腕前を披露した。

 星川さんは釧路管内厚岸町出身。「当時1貫10円の『10円すし』があり、職人の粋な姿に引かれた」とする。高校を2年で中退し、東京に出て6年間修業した。23歳の時に帯広で店を持ち、1980年に妻の古里の足寄に移転した。ミシュランガイド北海道2012特別版で紹介されたこともある。

 30代で不整脈と心臓肥大が見つかり、病と向き合うことに。4年前に呼吸が乱れてカウンターに立っていられないほどになり、「気力が続かない」と店を閉めた。

 札幌の病院で手術をした後は1日に薬を15錠服用し、味覚にも影響したことから、すぐには復帰できなかった。運動がてらチーズ工場で働き、足寄高生の下宿先となる多目的交流施設の管理人を務めた際は料理も出した。体調も徐々に回復し、今年6月、高校生のパワーと「おいしい」の言葉から原点を思い出し、再起することを決意した。

 11月30日には、この日を「寿司の日」として設定したケアハウス銀河の里あしょろ(町新町2、入居者70人)の依頼を受け、同ハウスを訪問。「お年寄りの健康に役立てば」と、自らの人生を重ねながら、マグロやサーモンなど5種(一皿)を握った。

 星川さんは「やり残したことがある、人生はまだ終われない。原点に立ち返って仕事をしたい」と話している。

 10日に再開する店は一皿・2貫160円から。ネタは約50種類で女性向けのデザートもある。午後4時から同10時ごろまで。既に6組の忘年会の予約が入っており、定休日は今後決める。

 問い合わせは星川さん(090・6212・7006)へ。(木村仁根)

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