サケの遡上ピーク 千代田新水路「とと・ろーど」 幕別
【幕別】千代田新水路の魚道観察室「とと・ろーど」でサケの遡上(そじょう)がピークを迎えている。産卵期を迎えたサケが、上流を目指し急流を上る様子が見られる。
同施設は十勝川河口から約43キロ上流に位置し、海と川を行き来する魚類を中心に観察できる。昨年は台風の影響で8月中旬に施設を閉鎖し、本格的な遡上が見られるのは2年ぶり。
今シーズンの初遡上は7月末に確認し、現在は1日500匹ほどが遡上している。階段状になった水路を勢いよく上る姿や、流れに負けて流されるサケも来館者の目を引いている。
川に遡上するサケは婚姻色と呼ばれる赤や緑色に変化した魚体が特徴。管理人の岩堀嘉典さんは「雄は赤色が強く、雌は黒っぽい。遡上時期によっても色が変わっていく」と解説する。家族7人で訪れた溝口侑弥君(12)=帯広豊成小6年=は「こんなにたくさんのサケを見たのは初めて。泳いでいる姿が力強い」と驚いていた。
サケの遡上のピークは10月までだが、11月30日の閉館日ごろまでは観察できる。(塩原真)