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アルプホルン復活 シーニックカフェちゅうるい 故編田さん製作

シーニックカフェに寄贈された故編田久義さん製作のアルプホルンと、(左から)武内さん、編田知子さん、荒井さん

 【幕別】7月1日に今季のオープンを迎えるシーニックカフェちゅうるい(町営忠類共栄牧場内)で、以前人気だったスイス発祥の楽器「アルプホルン」が、8年ぶりに復活する。2012年に亡くなった故編田久義さん(享年83)=帯広=製作のホルンの寄贈を受けた。妻知子さん(85)とホルンを保管していた荒井明美さん(85)=帯広=は「(久義さんが)天国で聞いてくれるのでは」と、ホルンの再活用を喜んでいる。

 シーニックカフェちゅうるいは、日高山脈と雄大な農村風景が一望できる丘の上に、毎年7~9月の土・日曜日、祝日に開設。あずまやに椅子やテーブルが設置され、地域住民がコーヒーなどを提供する。

 運営を担うのは、民間の「シーニックバイウェイ南十勝夢街道 忠類地域部会」(武内悠紀夫部会長)。

 アルプホルンは、スイス山地の住民などが使う木製の管楽器。07~09年まで別の個人から借りたホルンがあり、訪れた人が吹くくことができて好評だったが、その後返却していた。

 久義さんは小学校長などを務めた元教員で、趣味で製作講座に参加したのがきっかけで、ホルンを作った。寄贈されたのは長さ3・6メートルと3・4メートルの2本。2000年ごろ、約2年かけて「精魂込めて根気よく作っていた」(知子さん)という。

 久義さんが亡くなった後、知子さんの女学校の同級生で、管楽器を吹ける家族がいる荒井さんがホルンを譲り受け保管していた。荒井さんはカフェ主催者の武内さん(77)の知人で、寄贈を申し出た。

 久義さんの夢は「本場スイスのアルプス高原で演奏し、放牧牛を呼び寄せること」だった。知子さんも「牧場の近くで使ってもらうのが一番似合う」と、忠類への寄贈に賛同した。

 武内さんは「大変ありがたい。編田さんのホルンを多くの人に知ってもらいたい」と話している。

 シーニックカフェは午前10時~午後3時。雨天中止。1、2の両日は地元のグループなどによる音楽演奏も行われる。(眞尾敦)

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  • アルプホルン復活 シーニックカフェちゅうるい 故編田さん製作 2

    アルプホルン復活 シーニックカフェちゅうるい 故編田さん製作 2

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