十勝毎日新聞 電子版

Tokachi Mainichi News Web

片桐新監督就任 帯北高サッカー部いざプリンスL出陣

「ひたむきなサッカーを」と指導に取り組むコーチ陣。片桐聡新監督(中央)を、細野雅浩新部長(左)と高橋怜央ヘッドコーチが支える

 帯北高サッカー部(部員72人)は4月から指揮官に片桐聡新監督(33)を迎え、前ヘッドコーチの細野雅浩新部長(42)、今年度から同校に教員採用された同部OBの高橋怜央新ヘッドコーチ(22)の新指導陣の下で、23日に開幕する2017プリンスリーグ北海道に参戦する。2006年から11年間にわたって采配を振るった岩見卓前監督(55)は3月末で勇退した。岩見氏が築き上げた伝統を基に、片桐新監督は「新たな部の歴史を切り開きたい」と意気込んでいる。新生帯北高サッカー部の初陣は道大谷室蘭高との開幕戦となる。(内形勝也、金野和彦)

◆新生チームの八木沼主将「歴史を塗り替える」
 新生帯北高サッカー部は3年生21人、2年生30人、1年生21人の部員計72人。このうち今季プリンスリーグ北海道の登録メンバーは3年生19人、2年生9人、1年生2人の計30人(途中登録変更あり)となる。

 同高は2013年にリーグ制覇以来、4年ぶりの王座奪還を目指す。今季のフォーメーションは4-4-2システムを採用。FWはツートップの一角を担う籠瀬康晃(3年)、MFはボランチの八木沼慶主将(同)、DFはセンターバックの吉田哲登(同)が攻守の要。伝統のパスをつなぐ攻撃サッカーをさらに片桐流に進化させて挑む。

 チームは今季ユニホームのデザインを一新。オレンジを基調とするメイン、ブルーを基調とするサブともに迷彩柄が施してある。八木沼主将は「帯北の歴史は俺たちで変える-を合言葉に過去の歴史を塗り替えたい」と闘志をみなぎらせる。

 今季のプリンスリーグ北海道は、昨季リーグ1位の北海道コンサドーレ札幌U-18が優勝候補の筆頭。これに、昨季は新規参入ながらリーグ2位でインターハイ道第2代表の北海高、全国高校選手権道代表でリーグ3位の旭川実高、インターハイ道第1代表でリーグ4位の札幌大谷高が続く。昨季はリーグ5位の帯北高、リーグ6位ながら道内随一の伝統を誇る道大谷室蘭高は共に巻き返しを狙う。このほか、今季から新規参入の東海大札幌高、札幌日大高の計8チームが争う。

◆全員OB新指導陣、片桐監督「ひたむきプレーを」
 新指導陣は全員、同高OBで固められた。片桐新監督は「ひたむきで謙虚に全員が一生懸命に取り組み、(プレーを)見る者が心引かれるようなサッカーをしたい」と熱っぽく語る。

 片桐監督は1999~2001年に同部に在籍、3年時には主将として全国高校選手権道大会初優勝に貢献した。卒業後は一時就職したが、その後大学に進学して教員免許を取得。事務職員として帯北高に10年間勤務する傍ら帯北アンビシャスのコーチ、監督としてチームを全国大会出場に導いた。4月に教員に異動となった。

 同監督は「脱軍隊式」を掲げ、誰よりも早くグラウンドに現れ、選手一人ひとりにあいさつすることから始めた。やがて上級生から下級生にあいさつすることが浸透し、上下の垣根をなくした。グラウンド周辺のごみ拾いなどにも取り組む。「人としても優れた選手に成長してもらいたい。そのことがチーム一丸となった時に真の強さにつながると信じている」と話す。

 細野新部長も同部OBで、飯塚誠・元監督、岩見前監督の下でコーチとして指導歴は20年目になる。同部長は「熱かった時代の帯北高サッカー部の輝きを再び取り戻すために、片桐新監督を支えたい」と話す。

 高橋新ヘッドコーチは、小学生時代に清水少年団で1つ年上の榊翔太(現SVホルン・オーストリア)と共に全道大会初制覇を遂げている。中学では帯北アンビシャス1期生として活躍。帯北高では1年からレギュラーとしてチームの中心選手だった。東海大札幌では北海道・東北選抜に選ばれた。同コーチは「自分が高校の時に立てなかった全国の舞台に指導者として立ちたい」と選手以上に闘志をみなぎらせている。

 3月末で退任した岩見前監督は、片桐新監督が現役時代にヘッドコーチを務め、2人は師弟関係にある。岩見前監督は「監督として10年の節目を越えて、後進に道を譲ることを決心した」とまな弟子に今後を託し、「新監督の下で新たな歴史を」とエールを送った。

<帯北高・プリンスリーグ北海道登録名簿>
▽監督=片桐聡
▽部長=細野雅浩
▽ヘッドコーチ=高橋怜央
▽選手
No.位置 選手名   学年 前登録
 1 GK 坂井  甫 3年 北見東陵中
 2 DF 小野 佑太 3年 北見東陵中
 3 DF 富谷 太一 3年 アプリーレ札幌
 4 DF 吉田 哲登 3年 帯北アンビシャス
 5 DF 佐々木紫音 3年 広尾中
 6 MF 川端 一輝 3年 R.シュペルブ釧路U-15
 7 MF 吉田 愁平 3年 帯広FC
 8 FW 籠瀬 康晃 3年 帯北アンビシャス
 9 FW 三好  空 3年 帯北アンビシャス
(10)MF八木沼 慶 3年 帯北アンビシャス
11 FW 高橋 秀明 3年 フロンティアトルナーレU-15
12 FW 櫻井  歩 3年 L-WAVE.FC
13 MF 松戸 逸登 3年 ジョカーレFC
14 MF 野脇 一馬 3年 北見東陵中
15 DF 中嶋圭次朗 3年 L-WAVE.FC
16 MF 家常  純 3年 帯緑園中
17 GK 阿部 諒弥 2年 帯北アンビシャス
18 MF 佐々木玲音 3年 広尾中
19 FW 佐々木竣平 3年 江別江陽中
20 GK 田邉 海斗 3年 帯五中
21 DF 浄土 駿介 2年 帯北アンビシャス
22 DF 荒  博人 2年 帯北アンビシャス
23 MF 大須賀拓眞 2年 帯北アンビシャス
24 DF 佐々木一成 2年 帯北アンビシャス
25 MF 猿倉 準也 2年 様似中
26 DF 濱下 恵都 2年 浦河第一中
27 FW 海野 翔紀 2年 スプレッド・イーグル函館
28 FW 山田 涼馬 2年 帯北アンビシャス
29 DF 藤村 虹希 1年 帯北アンビシャス
30 FW 高橋 温希 1年 帯北アンビシャス
※丸数字は主将

関連写真

  • 練習では選手とともにピッチに立ち、大きな声とジェスチャーで指示を送る片桐聡新監督(中央)

    練習では選手とともにピッチに立ち、大きな声とジェスチャーで指示を送る片桐聡新監督(中央)

  • 練習では選手とともにピッチに立ち、大きな声とジェスチャーで指示を送る片桐聡新監督(中央)

    練習では選手とともにピッチに立ち、大きな声とジェスチャーで指示を送る片桐聡新監督(中央)

  • 新たな歴史をつくる決意で今季のプリンスリーグ北海道に参戦する帯北高サッカー部の選手たち

    新たな歴史をつくる決意で今季のプリンスリーグ北海道に参戦する帯北高サッカー部の選手たち

更新情報

ゼロ・ターボポンプの冷走試験に成功 IST

紙面イメージ

紙面イメージ

4.19(金)の紙面

ダウンロード一括(139MB) WEBビューア新機能・操作性UP

日別記事一覧

前の月 2024年4月
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

十勝の市町村

Facebookページ

記事アクセスランキング

  • 昨日
  • 週間
  • 月間

十勝毎日新聞電子版HOME