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TV電波障害 想定以上 工事影響なら補償へ 厚生病院新築

大型クレーンを使い、建設が進む新・帯広厚生病院(奥)。電波の“陰”となる建物西側地域では、障害範囲が想定より広がっている(19日午前9時半、帯広市西18南3付近から。折原徹也撮影)

 帯広厚生病院の移転新築工事の影響とみられるテレビの電波障害が、当初の想定より広い範囲で起きている。大規模施設ならではの事態で、同病院はケーブルテレビへの切り替えなどで対応しているが、今月に入り連絡を受けた住民からは「もっと早く情報が欲しかった」との声も聞かれる。

 新病院の建設地は帯広競馬場南側の帯広市西14南9で、2016年3月に着工した。地上10階建てで高さ55メートルに達するため、同病院は建物により電波が遮られる地域が出ると想定。その範囲は建物西側の延長約400メートル、幅約100メートルとし、該当町内会に説明していた。影響が出ることが分かった77戸は同病院が費用を負担し、昨年10月から今年3月にかけてケーブルテレビに切り替えた。

 ただ、想定範囲から外れた近隣住宅からも、テレビの映りが悪いとの問い合わせが数件あった。工事現場で稼働する高さ約80メートルのクレーンが、電波を遮っているのが原因とみられる。

 同病院はクレーンの影響も考慮していたが、想定範囲外の、建設地から西側に約800メートル離れた町内会に説明したのは今月に入ってから。電波を増幅する設備設置で対応する考えで、今週中にも受信状況確認を依頼する文書を250戸に配布する。

 想定範囲外の町内会関係者によると、電波障害は工事の影響とは思わず、アンテナの不具合と考え交換した住民もいるという。この町内会役員は「厚生病院が近所に移転するのはうれしい。だが、電波障害の可能性を想定した時点で情報が欲しかった」と話す。

 同病院は「工事が影響を与えた電波障害と分かれば、責任を持って補償する」とし、自主的に対応した住宅の費用も負担する方針。新病院の開院予定は18年11月。(池谷智仁)

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