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新入学児に祝いの椅子 新得高等支援学校生が手作り

町内の新入学児童に贈るスツールとクッションを製作した木工科(前列)と家庭科(後列)の生徒

 【新得】新得高等支援学校(日向正明校長、生徒9人)は、町内の新入学児童に贈る祝い品として、学校生活で使うことができる多目的のスツール(一人用の椅子)とクッションを約40人分手作りした。来月25日には生徒が町内3カ所の小学校を訪れ、対面で手渡しすることにしている。

 新得高校の空き室を活用して今年度に開校した同校は「木工科」(平田昌也教諭、6人)と「家庭科」(藤田卓也教諭、3人)の2学科を設置。町内のサホロリゾートなどと連携した現場実習など、学校内部だけにとらわれない教育活動を進めている。昨年8月、浜田正利町長から直接依頼を受け、入学祝い品を製作する「さくらプロジェクト」がスタート。学んだ基礎技術を最大限に生かして製作に励んだ。

 木工科が製作したスツールは、椅子としてはもちろん、高学年になっても踏み台などとして使用ができる。子育て中の教員の家に試作品を持ち帰り、身長に合わせた高さなどを何度も調整した。木材を隙間なく組み立てる作業は「木工が初めての生徒にとって、困難を極めた」と平田教諭。大型機械で木材を切り出し、製品の質を高めるため工作物を固定する「治具」を使って正確に組み立てた。

 家庭科が作ったクッションには、町木のエゾヤマザクラの花が丁寧に手縫いされている。藤田教諭は「厳しい目で何度も直しをお願いした。商品価値を認識する機会にもなり、生徒自身も大きく成長した」と話す。

 スツールには桜材を使ったプレートで、クッションにも刺しゅうで子どもたち一人ひとりの名前を印字している。木工科の奥山光輝君(1年)と家庭科の古田真凜さん(同)は「6年間使い続けられるように一生懸命作った。喜んでもらえたらうれしい」と口をそろえて小学校訪問の日を楽しみにしていた。
(小寺泰介)

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