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ニジェールで医療活動した谷垣医師死去

2009年の読売国際協力賞贈賞式で再会した谷垣さんと松山さん(右から。松山さん提供)

 帯広協会病院に勤務後、アフリカのニジェール共和国で1979年から38年間、外科医として医療活動に励んでいた谷垣雄三さん(75)=京都府出身=が6日、同国南部テッサワの自宅で亡くなった。帯広時代から付き合いのあった知人は悲しみに暮れ、「自身の意志を貫き通し、大きな功績を残した」と賞賛している。

 谷垣さんは1977年から2年間、帯広協会病院で勤めた後、ニジェールでの医療に従事。92年には私財を投じてテッサワに医療センターを設立し、年間1000件もの手術を行った。

 看護師として同病院時代に共に働き、山登り仲間でもあった帯広市内のグループホーム「ケアサポート・ワンズホーム」施設長の松山奈美子さん(64)は「大変驚いた。残念です」と肩を落とす。松山さんは同国の手術で使用するタオルなどを呼び掛けて集めたほか、NPO法人「アジア・アフリカにおける医学教育支援機構」(東京、熊谷義也理事長)を通じて寄付金も送った。

 谷垣さんは2009年、国際協力・貢献で業績を残した個人、団体に贈られる読売国際協力賞(読売新聞社主催)を受賞。松山さんは東京での贈賞式で再会し、その後も同法人と連絡を取りながら、谷垣さんのことを気に掛けていた。

 同法人によれば、谷垣さんは慢性閉塞性肺疾患を患いながら最後まで患者を診ていたという。1999年に同国で妻静子さんを亡くしており、松山さんは「異国の地で奥さんと2人でゆっくり休んでほしい」と冥福を祈っている。(松村智裕)

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