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タグラグビー花園エンジェルズ 全道初優勝ORYは3位

尻上がりに調子を上げ、初の全道優勝を飾った花園エンジェルズ。全国でも「優勝」と意気込む

 タグラグビーのサントリーカップ第13回全国小学生選手権大会北海道ブロック大会(9日・北広島市、日本ラグビーフットボール協会など主催)で、帯広の花園エンジェルズが初優勝を飾った。予選リーグから厳しい戦いを強いられながらも、堅いチームワークと身に染み込ませたサインプレーで頂点に立ち、全国大会(2月18、19日・東京調布市アミノバイタルフィード)への出場権を獲得した。同じく十勝代表のORYタイガースも強豪の富良野勢を打ち破り3位入賞と健闘した。

 花園は、予選ブロックリーグの初戦でミスを連発し、2-3で落とした。第2戦も残り1分を切って1点ビハインドだったが、相手のミスを突いて連続トライを挙げて7-6と逆転勝ち。2位での通過だった。8チームによる決勝トーナメントでは準決勝で過去7度もこの大会を制している富良野へそタグズに9-8で競り勝った。決勝では予選で負けていた網小陽炎を7-5で撃破した。

 メンバー8人のうち、帯広少年ラグビースクールに所属しているのは小栗晄主将と鴇田亜蓮の2人だけ。酒井聖は野球、大島尚斗がサッカーと男子はそれぞれスポーツに取り組んでいるが、女子4人は体育の授業以外でのスポーツ活動はタグラグビーだけ。それでも1年生から続けているメンバーもおり、全員が同級生ということもあり、チームワークは「最強」(小栗主将)。抜群の信頼感と連係力が初タイトルを引き寄せた。

 高城修治監督は「女子は走力や瞬発力が足りないが、それを10種類のサインプレーでカバーした。全国に向けて組織プレーに磨きを掛ける」と話す。

 花園の全国大会出場は道大会準優勝の2015年以来2年ぶり。前回は予選リーグ3戦全敗で、下位チームによるトーナメントでも1回戦負けを喫し、唯一、敗者同士のフレンドリーマッチで1勝を挙げたのみ。

 攻守の要の鴇田は「最初のタグを取ることを意識してプレーしたい。1勝を積み重ねて決勝へ」と意気込む。司令塔の小栗主将も「絶対に決められるというサインプレーを完成させたい」と闘志を燃やす。

 守備を担い、ムードメーカーでもある4人の女子は「ミスをなくし、声出しでチームを盛り上げたい」と誓う。五十嵐真紀コーチは「チームとしてのまとまりがある。守備力を高めたい」と全国大会まで週3回の練習でチーム力のレベルアップを図る。

 ORYは音更町内の柳町、緑陽台、音更の各野球少年団の6年生で構成。全道大会は3年連続出場の選手もおり雰囲気を熟知している。長身の鈴木勇斗と熊田翔の2人をトライゲッターとしてパスをつなぐオープン攻撃を主体に予選リーグを1位通過。準決勝はオープンではなく内を突くなどゲームプランが崩れて敗れたが、3位決定戦では予選リーグで引き分けた富良野へそタグズを相手に終始ペースを握って快勝した。

 林上仁は「横を広く使うことができた」と振り返り、千葉太陽は「パスがよくつながった」と思うようなゲーム展開ができた。岩田侑馬主将は「声掛けが良く、反則も少なかった」と練習の成果を発揮した。

 練習場所の確保に父母が奔走し、毎回、OBの中学・高校生が手伝うなど周囲が支えた。吉田英史監督(川西小教諭)は「みんなの力が十勝のレベルを高めたと思う」と周囲に感謝した。(大野篤志)

<タグラグビー>
 ラグビーボールを使い、ボールは前方へパスをしてはいけないなど、基本ルールはラグビーと同じ。大きく違うのはタックルやスクラムなど選手同士の接触プレーがなく、選手は短冊状の「タグ」2本が付いたベルトを腰に装着し、ボールを持っている選手に対するディフェンスはタグを奪うこと。タグを取られた選手はその場で止まり、味方にパスをしなければならず、チームタグを4本失うと相手に攻撃権が移る。


■花園エンジェルズ名簿
▽監督=高城修治
▽コーチ=五十嵐真佐紀
▽選手=小栗晄、鴇田亜蓮、高城寧々、山村満喜、平尾来実、酒井聖、的場小乃実、大島尚斗(以上花園小6年)

■ORYタイガース名簿
▽監督=吉田英史
▽コーチ=林上竜
▽選手=林上仁、森慶介、片山美生、千葉太陽(以上柳町小6年)岩田侑馬、鈴木勇斗、田中希良、加藤慶喜(以上緑陽台小同)熊田翔(音更小同)

(関係分)
◇予選リーグ
▽Bブロック

網小陽炎(北見) 7-1 カレッジハウスJr.(札幌)
網小陽炎 3-2 花園エンジェルズ
花園エンジェルズ 7-6 カレッジハウスJr.
▼順位
(1)網小陽炎2勝
(2)花園エンジェルズ1勝1敗
(3)カレッジハウスJr.2敗

▽Dブロック
ORYタイガース 9-1 芦別スターマインズ(空知)
ORYタイガース 3-3 富良野へそタグズ(富良野)
富良野へそタグズ 6-1 芦別スターマインズ
▼順位
(1)ORYタイガース1勝1分
(2)富良野へそタグズ1勝1分
(3)芦別スターマインズ2敗
 ※1、2位は得失点差による

◇決勝トーナメント
▽1回戦

花園エンジェルズ 9-6 遠軽ラグビースクールReds(北見)
ORYタイガース 10-2 函館ラグビースクールA(函館)
▽準決勝
花園エンジェルズ 9-8 富良野へそタグズ
網小陽炎 11-6 ORYタイガース
▽3位決定戦
ORYタイガース 9-4 富良野へそタグズ
▽決勝
花園エンジェルズ 7-5 網小陽炎

関連写真

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