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障がい者選手斉藤さん指導 ベンチプレス選手活躍

斉藤さん(左から2人目)の指導を受け、活躍を誓う大道さん(右端)、志賀さん(右から2人目)、澤内さん(左端)

 ベンチプレス競技で東京パラリンピック(2020年)出場を目指す障害者アスリートの斉藤伸弘さん(49)=帯広、ワトム所属=が指導力も発揮し、障害の有無を問わず国内外の大会で活躍する十勝の選手を育てている。障害者選手の志賀貴之さん(40)=帯広=は12月の全日本パラ選手権で記録更新を狙い、障害のない大道祐輝さん(21)=同、日本通運帯広支店勤務=は世界クラシック選手権(5月)で銀メダルを獲得、12月のアジア・オセアニア大会でも上位を狙う。大道さんの勤務先の先輩である澤内千秋さん(36)=同=も来年の道選手権デビューを目指し、怪力師弟4人でトレーニングに励んでいる。

 二分脊椎症の斉藤さんは2010年に競技を始め、翌年には国内大会で優勝。14年の世界選手権(ドバイ)に出場し、アジアパラ競技大会(韓国)で8位に入った。6月のジャパンカップ(北九州市)は男子80キロ級で148キロを挙げて優勝、来年秋のワールドチャンピオンシップ(メキシコ)日本代表として「階級を72キロ級に落とし、170キロ以上を挙げて東京パラリンピックへ」と目標を定める。

 背中をぴったりとベンチに着けてバーを挙げる正統派のスタイルで練習を重ねる斉藤さんの教えを、帯広大谷高校時代から受けて4年目となる大道さんは今年、日本王者となり、世界クラシック選手権(南アフリカ)ジュニア男子83キロ級で準優勝を果たした。アジア・パシフィック大会(12月3日から、ニュージーランド)も日本代表として臨み、「160キロ以上を挙げて上位を」と意気込む。

 事故による脊髄損傷で車いすで生活する志賀さんは、昨年春、病院で出会った斉藤さんに誘われて競技を始めた。今年のジャパンカップ男子54キロ級で4位となり、来月3日の全日本パラ選手権(東京)では80キロ以上の記録を目指す。将来は「パラリンピック出場標準の105キロを」と世界を狙う。

 澤内さんは職場の後輩の大道さんに誘われ、8月に練習を始めた。斉藤さんの厳しい指導が「毎回勉強になる」と向上心に燃え、公式戦デビューを目指す。

 4人は明治北海道十勝オーバルのトレーニング室で週4回以上、1回2、3時間の練習を重ねる。フォームや体づくり、試合で挙げる重量の選択に至るまで斉藤さんの指導は「とても緻密」(志賀さん)と全幅の信頼を置き、師弟で夢を追い続ける決意だ。(横田光俊)

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  • 障がい者選手斉藤さん指導のベンチプレス選手活躍 2

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