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市役所にPM2・5測定器設置 来月から測定スタート

帯広市役所の水道棟屋上に設置されたPM2・5の測定器

 道は19日、微小粒子状物資(PM2・5)の自動測定器を帯広市役所の水道棟屋上に設置した。11月から測定をスタートする。これまで十勝管内でのPM2・5の観測はされてこなかったが、基準値を超えた場合の注意喚起が可能になる。

 道によると、道内には札幌、函館、旭川、小樽、千歳、苫小牧、室蘭、北斗、釧路、北見の10市と宗谷管内利尻町に計22の測定局がある。今回、帯広が加わることで12市町計23局となる。

 道はこれまで、人口規模やPM2・5の発生源となる工場の有無、幹線道路の整備状況などから、濃度が高くなる可能性が高い地域から優先的に測定器を設置してきた。道東では2014年に釧路市に初めて設置。十勝はまとまった発生源が少ないとされ、道内主要都市の中でも整備が進んでこなかった。

 測定器では、吸い込んだ空気をフィルターに通し、採取した粒子の質量を測る。観測データは市役所の端末に瞬時に送られ、分・時間・日の3単位で数値を確認できる。基準を超えた場合はアラームが鳴るほか、市職員の端末にもメールで送信され、市はホームページ(HP)や関係機関に周知して対応する。観測データは環境省の大気汚染監視システム「そらまめ君」にも送信される。

 測定器の設置費用は約680万で、維持管理費は年間約50万円。それぞれ道が負担する。市も点検費用やLANケーブルなどの設置費用、電気料、記録紙などの消耗品を負担する。

 道内では2014年3月に室蘭市で初めて注意喚起を発令。同年7月に全道でPM2・5の濃度が上昇した際には、帯広でも空気中のちりで遠くの景色がかすむ「煙霧(えんむ)」が発生した。(安倍諒)

<PM2・5>
 大気中に浮遊している粒径2・5マイクロメートル(髪の毛の太さの30分の1程度)以下の物質。肺の奥まで入りやすく、肺がんや呼吸器・循環器系への影響が懸念される。工場のばい煙や排ガス、たばこの煙にも含まれる。国の基準値は1立方メートル当たり年平均15マイクロメートル以下。1日平均では35マイクロメートル以下。

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