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新得も断水解消 18日ぶり「飲み水」戻る

復旧した水道に笑顔をみせる寶龍新得店の田辺店主(19日午前10時半ごろ、新井拓海撮影)

西芽室は継続
 【新得】台風10号による大雨の影響で断水が続いていた町内は、18日午後に水道が完全復旧した。8月31日から18日ぶりに全世帯で飲み水が使えるようになった。

 町内では河川氾濫で取水口が流失するなどし、新得市街地と屈足市街地、佐幌の一部の計2636世帯で断水した。町は復旧工事を急ぎ、29日ごろの飲み水利用開始を目指していたが、代替水源が早期復旧できたことなどから、17日までに洗濯などに使う生活用水を全世帯に供給。同日午前には水質検査も行い、見通しより10日ほど早い復旧にこぎ着けた。これに伴い、町内全ての給水所を閉鎖した。

 町災害対策本部は「水道が通り、通常の生活に一歩近づいた。今後は家に住めなくなった人の支援や、他のインフラ復旧にも力を入れたい」としている。

 一方、約3000世帯で断水していた清水町は、15日に復旧。芽室町の西芽室地域約80世帯の営農用水は今も断水が続いている。

 新得町では、水を大量に使う飲食店などで安堵(あんど)の声が広がっている。

 創業33年目のラーメン寳龍新得店(元町63)の田辺勇治店主(54)は「うちは1日で300リットル近く水を消費する。これでようやく気兼ねなく使える」とホッとした表情。これまでは断水していなかった新内地区に住む知人の奥山陽二さん(77)=居酒屋ぐるぱん店主=から水の提供を受け、節水しながら営業していた。それだけに「支えられて感謝している。大変な被害に遭った方もいるので、おいしいラーメンを提供して、町の人に少しでも元気になってもらえれば」と述べた。

 当たり前だった光景もようやく戻った。晴れ間の広がった19日には屋外で水を使って洗車をしたり、庭の草木に水をやる住民の姿も。庭の手入れをしていた中村安治さん(88)は「新得で生まれて、こんな経験は初めてだった。水道水はおいしかった。ありがたさを知った」と話していた。
(小寺泰介、松村智裕)

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