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PM2・5道内濃度上昇 帯広でも煙霧、影響か

煙霧が観測された帯広市内。視界がかすみ、遠くの見通しが利かない(26日午前8時50分ごろ、西10北10、すずらん大橋から帯広側を見る、塩原真撮影)

 視界が10キロ未満となる「煙霧(えんむ)」が、25日午後から全道各地で観測されている。帯広測候所によると、帯広でも同日午後2時半から観測され、26日午前9時現在の視程(見通し距離)は6キロとなっている。これに伴い、札幌などでは呼吸器疾患を引き起こす恐れのある微小粒子状物質(PM2・5)の大気中濃度が急上昇。帯広(十勝)ではPM2・5の観測装置がないため、詳細は分からないが、関係機関は注意を呼び掛けている。

 煙霧の要因について、同測候所は「断定はできないが、衛星画像から見ると大陸から流れているもよう」とし、ロシア・東シベリアで発生した大規模な森林火災と推定される。

 同測候所によると、道内では25日、札幌、函館、室蘭、旭川、稚内、帯広の計6カ所の気象台・測候所で煙霧を観測。帯広では視程が午後3時で8キロ、同9時で7キロ、26日は午前0時で6キロ、同3時で7キロ、同8時で5キロとなった。

 道内ではこれに伴い、PM2・5の大気中濃度が上昇。26日午前8時現在、旭川で1立方メートル当たり114マイクログラム、札幌で93マイクログラム、千歳82マイクログラム、苫小牧77マイクログラム、函館63マイクログラムなど、各地で国の基準(1日平均値が1立方メートル当たり35マイクログラム以下)を大きく超えている。

 同測候所は「(帯広ではPM2・5を観測できず)健康上の影響はどのくらいか分からないが、普段より視程が悪いので注意を」と呼び掛けている。26日午前9時現在、帯広市近郊の各消防には、煙霧が原因とみられる健康被害の通報は入っていない。
(澤村真理子、土屋航)

<PM2・5>
 大気中に浮遊する粒子状物質のうち、直径が2・5マイクロメートル(1マイクロは100万分の1)以下の粒子。吸い込むと肺の奥深くまで入りやすく、ぜんそくや肺がんを引き起こす恐れがある。

 


◆微小粒子状物質(PM2.5)に関する注意喚起情報について
微小粒子状物質(PM2.5)に関する注意喚起情報-北海道のホームページ

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