2024年4月号

特集/ときめきのプリン&愛しのシュークリーム

やっぱりたまご(2)「十勝の卵がすごい!理由2」

おいしい卵の秘密は健やかなニワトリにあり!
平飼い有精卵 有限会社くさなぎ農園

 くさなぎ農園の養鶏は昔ながらの平飼い。坪あたり10羽以下と、ストレスのかからない環境を作っている。自家配合の飼料は100%国産で、8割が十勝産。小麦にホタテ貝、発酵させたカボチャやナガイモなど栄養満点な約15品目。いずれも未利用資源を有効に活用している。ここまでこだわるのは、「飼育環境とエサが卵に大きく影響するため」と草薙司さん。着色料などの添加物未使用の飼料を食べたニワトリの卵はレモン色に。ぷりっとした弾力があり、卵本来の味が感じられるので一度お試しを。

自然なレモン色の黄身が特徴。ゆで卵や目玉焼きで塩をかけて味わってみよう!

「薬は一切投与せず、発酵食の有効成分で免疫力を高めて健康維持につなげている」と草薙さん。自然光が差し込む鶏舎で約3,000羽がのびのび育っている有限会社くさなぎ農園


<有限会社くさなぎ農園>
帯広市八千代町東1線180-9
Tel:0155・60・2012
取り扱い/コープさっぽろの十勝管内3店(6個入り270円・税別)、ナチュラル・ココで販売しているほか、帯広市内の配達(月・水・金曜)もあり



手づくり発酵飼料で育った黒鶏のこだわり有精卵
ネラのたまご 十勝エッグフォレスト

 6年前に本州から移住してきた元ホテルマンの牟田健さんが、独学でつくり上げたプレミアムな有精卵。オランダ原産の黒鶏ネラ種のヒナを、自然環境に近い平飼いでゆっくり6カ月かけて育てている。道産の小麦、とうもろこし、米、キビなど10種類以上を配合して発酵させた手作り飼料を食べたニワトリたちが産み出す、こだわりの卵は1日400個程度しか生産できない。現在十勝管内での販売はナチュラル・ココ本店、ミント店のみ(421円、6個)。まずは新鮮な採れたてを、ぜひ卵かけご飯で試してほしい。

薄めのレモンイエローの卵黄。普通の卵に比べてあっさり、クリアな味わい

厳選の1,000羽を飼育、環境、餌にもこだわって育てている牟田さん。有名洋菓子店でも使用されている


<十勝エッグフォレスト>
清水町美蔓西24線93
Tel:090・2615・7823
https://tokachieggforest.com
取り扱い/ナチュラル・ココ本店、ミント店



地養素の恵みがたっぷりミネラル分豊富な健康卵
純卵 北養鶏場

 卵黄が固く、甘みが強くて、コクがある「純卵」。鹿追町唯一の養鶏場のブランド卵は地元の人たちに長く親しまれてきた。ナラの樹液(木酢)、沸石、ヨモギ、海藻などを成分とした純天然の地養素とカキ殻や貝化石を加えた飼料で育ったニワトリたちが産んだ卵は、生臭くなく、生のまま食べるのがお薦め。腐りにくく、日持ちがよいのも特徴だ。行楽シーズンになると国道274号沿いの自販機(100円玉専用)では1日100袋以上売れることも(1袋200円)。道の駅などでも扱っているので、気軽にどうぞ。

純天然の飼料育ちの卵は、卵黄がプリップリ

「町の特産品としてPRしていきたい」と代表の北真一さん。太陽の光と風が感じられる開放鶏舎には約6,400羽が飼育されている


<北養鶏場>
鹿追町鹿追北5-11-38
Tel:0156・66・3167
取り扱い:上記住所の自販機(国道274沿い)にて販売、売り切れの場合あり。
ほか鹿追町のAコープや道の駅しかおい、エーコープめむろ店(芽室町)、十勝シフォン(帯広市)



旭山の自然が育む、健康なニワトリからの贈り物
元気たまご 旭山農志塾(清水旭山学園)

 旭山農志塾は、十勝ではいち早く資源循環型農業を実践。野菜を加工する際に発生する食品残渣物(生ごみ)などをリサイクルしてニワトリの餌にして与え、鶏ふんは肥料として有機圃場に還元している。不要なものは使わず資源を活用して育てられるニワトリは、ストレスも少なく健康そのもので、平飼いの鶏舎の中で元気に過ごす。また、卵を集めて丁寧に手洗いし、商品化したり鶏舎を清掃したりするのは、生活介護や就労支援などの利用者さんたち。ものを大切にする心やニワトリへの愛情を感じながら卵をいただきます。

濃厚な味わい。スーパーには主にL玉が出荷されています!

利用者と一緒に農作業に精を出す職員の古田さん。茶色の殻が特徴のニワトリ・ボリスブラウンを飼育している


<旭山農志塾(清水旭山学園)>
清水町字旭山南8線56-2
Tel:0156・63・2134 ※問い合わせは平日の9時~17時
https://asahiyama.or.jp/
取り扱い:フクハラ全店、コープさっぽろ十勝管内3店舗ほか。
希望小売価格は6個入り180円

※フリーマガジン「Chai」2021年10月号より。
※撮影/辰巳 勲。写真の無断転用は禁じます。