2024年4月号

特集/ときめきのプリン&愛しのシュークリーム

てくてく名店さんぽ(28)「河野産業(茶の河野園)」

お茶を焙煎した香りが立ち込める店内には茶箱や茶壷(つぼ)がずらりと並ぶ。産地や焙煎方法により、種類も豊富で、「何でも聞いてください。お好みのお茶をアドバイスします」と柳澤さん

普段の生活に急須を
 「日常的に日本茶を急須で飲む習慣を身につけていただきたい」と話すのは河野産業「茶の河野園」の3代目・柳澤秀一さん。同社は1938年に初代の河野只一さんが創業した。商材を変えながら大通、西2南8などを転々とし、昭和30年代、現在地に店舗を構えた。

 静岡県掛川市や京都府宇治市、福岡県八女市など、国内有数の産地から茶葉を仕入れている。大半は製品になる前の「荒茶」の状態で、独自の製法で焙煎。1970(昭和45)年製の焙煎機は今も現役だ。

 本店の他、藤丸店、いっきゅう店、ぴあざフクハラ音更店の4店舗。本店以外では、給茶スポット「和茶珈」を展開する。急須で淹(い)れたお茶や挽(ひ)きたての豆で落としたコーヒーをテイクアウトでき、マイボトルを持参すれば50円引きになる。柳澤さんは「お茶はカテキンやテアニンなどを含み、リラックスできる。ぜひ利用を」と話している。

50年前から使用しているお茶の焙煎機。お茶は焙煎が命。昔と変わらない伝統の味がこの機械から生み出される

「荒茶」から独自の製法で仕上げたお茶は〈やぶきた〉〈はるか〉〈むらさき〉などの銘柄で販売されている


<茶の河野園>
帯広市西3条南8丁目19
Tel:0155・22・5252
営:9時~18時
休:日曜


てくてく名店さんぽ
帯広や十勝の町の名店を紹介する、Chaiの連載です。

※フリーマガジン「Chai」2022年1月号より。