2024年4月号

特集/ときめきのプリン&愛しのシュークリーム

ディープなカレー気分(1)「今、気になるカレー 南インド料理 DAL」

ランチの〈マハラジャ(王様)のミールス〉2,182円(税別)は、チキンカリーやラムと黒胡椒のカリー、ベジタブルカリー、キーマカリーなどをインド米やパパド(豆のせんべい)と混ぜていただく。米が主食の南インドのカレーは、ご飯に合わせてさっぱり。現地ではバナナの葉に盛られるという

 刺激を求めて、たまには行きつけ以外のカレー屋へ。個性派の4店を紹介します。

奥行きある香りを求めて。力強いスパイスの南インド料理
 南インド料理の特徴の一つが、混ぜることだという。所狭しと小皿が並ぶプレートを前に、「混ぜて好みの味を見つけて」と話すのは、オーナーシェフの大村靖夫さんだ。

 鎌倉でイタリアンや洋食について学び、香りに興味を持ってインド料理の世界へ。横浜の南インド料理の名店「ガネーシュ」で修行を積み、故郷の帯広で5年前、店を開いた。

 皮や実など、原形のスパイスをそのまま熱した油に入れて醸し出す、奥行きある香りにこだわる。この香りと十勝産食材の絶妙なバランスを料理の中で表現するのが大村さんの腕の振るいどころ。「十勝の食材は香りやうま味が力強い。スパイスに負けません」。今でも足を運ぶインドで研ぎ澄ました五感が、どの料理にも宿る。

 お薦めの〈マハラジャのミールス〉はカレーなど17点を一度に楽しめる。ぜひ料理の詳細を尋ねてみて。スパイスに負けず、大村さんの南インド談義も実に刺激的だ。

「まずは気軽なランチから南インドの料理に触れてください」と話す大村靖夫さんとホールを担当する妻・瑞穂さん


南インド料理 DAL(ダール)
帯広市西15条南35丁目1-2
Tel:0155・47・5678
営:12時~14時30分、17時~20時30分(LO各30分前)
休:月・火曜

店内は、美術大学出身の瑞穂さんが壁一面に描いたインド地方の地図が目を引く


【特集】ディープなカレー気分
 カレーショップ「インデアン」のカレーがソウルフードの一つである帯広・十勝は、カレー好きが多い。ひときわスパイスが恋しくなる暑い夏は、奥深いカレーの魅力を求めて、いつもと違う味に挑戦してみよう。個性的な一皿や本格的なカレーの作り方などをご紹介。

※フリーマガジン「Chai」2020年6月号より。
※撮影/辻博希。写真の無断転用は禁じます。
※掲載内容は新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が全都道府県に拡大する前に取材したものです。各店の営業状況は変更になる場合がありますのでご注意ください。