2024年4月号

特集/ときめきのプリン&愛しのシュークリーム

Chai酒部「鮨 はなおと」

手前の皿は左からマダイ、マグロ、玉子のすし。奥は先付と前菜。黒龍(左)はグラス1,000円、シャンパン(右)は同1,200円。〈おまかせコース〉5,000円は先付、前菜3点、温物、造り2種、焼物、巻物、握り7貫が付く。※すべて税別

日本酒、シャンパンと味わう
手間をかけた粋なすし

 10月に開店した「鮨 はなおと」。JAGAの梶山憲章がのれんをくぐると、女将の長谷部康子さんが笑顔で迎えてくれた。唎(きき)酒師でもあるそうで、期待が高まる。

 夜はおまかせコースの提供で、今回味わったのは5,000円プランのいくつか。気の利いた先付けと前菜のあと、カウンター越しにすしを握る大将が「天然のマダイを、お塩とスダチでどうぞ」と皿に載せてくれた。

 うま味を引き立てるスダチと、塩で味付けたつややかなマダイ。ネタは素材のおいしさを引き出すためひと手間加え、しょう油はつけずにいただくのが“はなおと流”だ。女将が選んだ福井県の純米吟醸「黒龍」と交互に口に含むと、「辛めの日本酒とマダイの塩加減が合いますね」と梶山は至福の笑み。シャリはすべて酒粕から作る赤酢を使い、米、ネタ、酒の調和を大切にしているという。


 寝かせて熟成させた天然本マグロの中トロは、シャンパンと。意外な組み合わせだが、「脂が乗ったネタをすっきりと召し上がりください」との女将に、「確かに口がさっぱりとしますね!」と梶山もうなずく。最後に白身魚やエビのすり身、十勝産のナガイモを加えてじっくり焼き上げた玉子を口に入れる。心を込めて握られたすしとうまい酒。粋なもてなしに酔いしれて、店をあとにした。



<鮨 はなおと>
帯広市西3条南2丁目1
Tel:0155・67・7366
営:11時30分~14時、18時~22時(LO各30分前)
休:月曜、祝日


JAGA 梶山憲章 担当番組
「Bravo Funky Voice 土曜10時~14時」「じゃらら 月~木曜9時~12時」

酒について丁寧に教えてくれる女将の長谷部さん(右)とJAGAの梶山。大将がすしを握る姿も味わいのひとつ


Chai酒部
Chai編集部や十勝毎日新聞社のメンバー、FM-JAGAのDJなどが十勝でおいしいお酒を飲める店を訪問する不定期の連載企画です。

※フリーマガジン「Chai」2020年12月号より。
※撮影/辰巳勲。写真の無断転用は禁じます。

酒部

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Chai酒部「鮨 はなおと」

Chai酒部「La Table de KAMISHIHORO」