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漫画「PとJK」 映画化と漫画賞で二重の喜び

帯広でも実写版映画が公開される「PとJK」。漫画のイラストに三次さん自身がメッセージを添えた

音更町出身の三次マキさん原作
 音更町出身の漫画家三次(みよし)マキさん(33)=札幌市在住、本名非公表=による、警察官と高校生の恋愛を描いた人気少女漫画「PとJK」の実写版映画が20日から、シネマ太陽帯広(帯広市西3南11)で公開される。累計発行部数310万部を超え、9日発表の講談社漫画賞にも選ばれた大ヒット作品。漫画の舞台は道東地域。古里・十勝での映画公開を控え、三次さんは「映画も漫画もぜひ見てほしい」と話している。

 「PとJK」は別冊フレンド(講談社)で2013年から連載中。イケメン警察官の佐賀野功太とピュアな女子高生・本谷歌子のラブストーリー。作中には釧路の幣舞橋をモデルとした風景や、音更町をもじった「音尾警察署」などが登場するほか、「だべ」「べや」など北海道弁も随所に現れる。

 実写版映画(廣木隆一監督)では亀梨和也さんと土屋太鳳さんが主役を演じている。3月以降、札幌を含む全国各都市で公開が始まっている。

 この漫画は、三次さん自身の高校時代の体験が基になっている。当初は高校生同士の恋愛漫画を描こうとしたが、「当時の編集長から、絵が下手だから売れない、違うことを考えてと言われた」。高校時代に図書館で財布を盗まれ、警察官が優しく対応してくれた経験から「警察には良いイメージがあった」という。

 連載開始後はたちまち話題となり、「警察官と女子高生という珍しい設定で手に取ってくれる人が多かった。『功太』は少女漫画にはあまりない短髪で、無骨な感じが読者に受けていると思う」と話す。14年11月から産休のため1年ほど休載したが、再開後、自身のツイッターには再開を喜ぶ読者から多くのメッセージが届いた。

 実写化された作品を見た三次さんは「漫画はコメディー色が強いが、映画だとそれが抑えられてリアルに作られていた。若い女の子でなくても楽しめると思う」。今年でデビュー10年目。講談社漫画賞の受賞には「恐れ多いという気持ち。担当の編集者の方に恩返しができた」と話し、「今後は大学生をテーマにした作品も作ってみたい」と意欲を新たにしている。(高津祐也)

<みよし・まき>
 音更町出身。鹿追高校卒。京都橘女子大を中退し、幼い頃の夢だった漫画家を志す。出版社に投稿を重ね、2008年に新人まんが賞受賞作「オオカミ少女少年」でデビューした。夫(33)と2歳の娘と3人暮らし。

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