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川崎重工業など係留気球通信実験 大樹

実験で使用した係留気球

 【大樹】川崎重工業(東京、神戸)など4団体・企業は18~20日、町多目的航空公園で係留気球を使った無線通信中継・画像撮影実験を行った。同公園内に係留した気球から発する電波を日高、十勝、釧路各管内で受信し、通信精度を確認した。気球に搭載した2種類のカメラの鮮明度や制御性もチェックした。

 同社と日本航空宇宙工業会(東京)、日本無線(同)、係留気球や飛行船の製造・運用を手掛ける「スカイプラットフォーム」(茨城)の共同実験。災害発生時など通信網が寸断されたときに、係留気球を通信拠点として活用するシステムの実用化を目指している。

 今回は10日から合計30人が随時大樹入りし、同システムの有用性を探った。無線通信中継実験では、高度150メートル地点の気球(全長10メートル、全幅3・2メートル、高さ3・4メートル)から5カ所(えりも町庶野、大樹町旭浜、同公園、浦幌町直別、釧路町円山)に移動した受信機搭載自動車に電波を発信。気球の標高や受信機までの距離などの環境が変わる中でも、滞りなく音声などが届くかを確認した。

 画像撮影実験では、気球に載せた可視光カメラと赤外線カメラで同公園内を撮影。画像が地上でクリアに見えるか、地上の指示通りにカメラが作動するかチェックした。

 実験責任者で、川崎重工業航空宇宙カンパニー技術本部宇宙機器設計部宇宙機器一課の黒瀬豊敏基幹職は「全ての場所で通信精度は高く、カメラもクリアに見えた。若干の改善点を修正し、実用化につなげたい」と振り返った。また、大樹の実験環境については「ここまで自由に使える場所は全国的にも珍しい。大樹があるから実験が充実する」と話した。(関根弘貴)

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