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大樹育ちのカプセルからの画像受信に成功、IHIエアロ

画像データを受信したパソコンを確認する森崎主幹(右)ら

 【大樹】宇宙航空研究開発機構(JAXA)は14日午後2時半ごろ、国際宇宙ステーション(ISS)に実験装置などを運んだ無人補給機「こうのとり(HTV)」3号機を大気圏に再突入させた。大樹町多目的航空公園では、HTVに搭載したデータ収集用小型カプセル「i-Ball(アイボール)」からの画像データの受信作業が行われ、HTVが燃え尽きる様子を収めた画像50枚の受信に成功した。

 大樹ではカプセルの着水点情報から高高度GPS(全地球測位システム)情報まで、目標にしていた全てのデータ取得を確認。カプセルを独自開発したIHIエアロスペース(本社東京)の担当者は「アイボールが育ったまち・大樹」で安堵(あんど)と感動の笑顔を見せた。

 「メール受信!」。同日午後3時5分、予定より5分遅れでJAXAの筑波宇宙センター(茨城)やIHIエアロスペース富岡事業所(群馬)に、カプセルから観測データ付きのEメールが届いたことを告げる無線連絡が入り、同公園内で待機していた同社の担当者から歓声が上がった。25分後、自動車内に設置したパソコンが画像データを取り込むため動き出した。

 同社宇宙機システム室の森崎浩武主幹らは「(連絡が遅れたので)緊張していた。本当に生きて帰って来てくれるとは」と胸をなで下ろし、「カプセル開発に協力してくれた漁協、役場の皆さんのおかげ。世界で誰も見たことがないだろう画像を大樹で受信できたのがうれしい」。「実験する環境が整っている大樹の存在は大きかった。今回の成功で知名度が高まってほしい」と話した。

 同社は昨年と今年の2回、町内でカプセル実用化に向けた試験を実施。試験結果が良好だったことと大樹がカプセルの故郷といえることから、大樹を受信場所に選んだ。(関根弘貴)

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